ハムスターにじゃがいもを与えても良いの?皮や芽には注意しよう!茹でてから与えよう

ハムスターに野菜を与えるのはよくあることですが、どんなものを与えて良いのか迷いますよね。

今回は、その中でもじゃがいも(英語ではpotato)にフォーカスを当ててみます。これはナス科の植物で南アメリカ大陸が原産地です。

人間でもじゃがいもは生では食べないですし、芽を取りますよね?

ハムスターにはどうなのでしょう?

どうぞ最後までお付き合いください。

ハムスターにじゃがいもを与えても良いの?

Potatoes in buckets in the garden against the background of farmers harvesting. 出典:123rf

結論から言うと、与えても大丈夫ですが、積極的に与えなくても良い野菜というのが答えになります。

つまり、「食べても問題はない」というグレーなニュアンスになります。

栄養価もそれほど高くはありません。

強いて言えば、糖質は高いですがペレットで補えるレベルです。

やはり積極的には、与えるべきものではないでしょう。

じゃがいもにはソラニンが含まれている

ソラニンとは天然毒素の一種です。

ナス科の植物に含まれていて、じゃがいもの芽や緑色になった部分、特に皮や葉に多く含まれます。

ソラニンは熱を加えても毒性が変わりません。

加熱するからといって、芽を取らずに調理するのは絶対にやめましょう。

また、生のジャガイモにはプロテアーゼ阻害物質という成分が含まれています。

プロテアーゼ阻害物質は、タンパク質の消化吸収を邪魔する性質があるので、消化不良を起こし下痢になる恐れがあります。

ソラニンによる中毒症状

ソラニンの中毒症状は、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどがあります。

重症化すると、人間ですら死亡するほどの中毒成分です。

一例ですが、体重が50 kgの人の場合、ソラニンやチャコニンを50 mg(0.05 g)摂取すると症状が出る可能性があり、150 mg~300 mg(0.15 g~0.3 g)摂取すると死に至る可能性があります。

怖いですよね。

じゃがいもの食中毒を防ぐには、ソラニンやチャコニンを多く含む芽や緑色の部分を十分取り除くことが大切です。

ちなみに、農林水産省もじゃがいもの芽で死に至る可能性があることを公表しています。

じゃがいもを与えるときの注意点。茹でてから与える

ここまでお読みいただいた方なら、積極的にじゃがいもを与えようとは思わないと思います。

ですが、どうしても与えたいという方は次の点に注意してください。

  1. 与え方は、茹でてから与える(生は下痢を誘発させるため)
  2. 食後、下痢・嘔吐などが生じたら動物病院へ連れて行く
  3. 与える頻度は多くても1日1回で、じゃがいもの中心部分を5mm角程度に細かく切る
  4. 加工製品(ポテチ)は塩分が多いため与えない

与える場合は、以上の注意点を守った上で与えてください。

まとめ
  • じゃがいもは与えても問題はないが、積極的に与えなくても良い野菜
  • じゃがいもの芽や緑化した皮にはソラニンという天然毒素が含まれている
  • じゃがいもを与えるときは、茹でて1日1回、5mm角程度で与える
  • じゃがいもは生では与えない

じゃがいもは、しっかり調理するとホクホクしておいしい野菜の1つですよね。

人間がおいしいものは、ペットに与えてたくなりますが、しっかり見極めてあげることが必要ですね。

特に、ハムスターは太りやすいので、栄養面を把握しながらおやつとして与えることが重要になってきます。

今回のじゃがいもは、積極的に与えなくてもペレットで代用がしっかりきくレベルでした。

もちろんハムスターの嗜好もありますので、その辺は飼い主が見極めてあげることが必要になりそうですね。