ハムスターのメスを飼っている人の中に、性器から出血しているのを見たことがある人はいますでしょうか?
出血となると、ドキドキしますよね。
生理というものがメスには存在するのでしょうか?
それともまた違う病気なのでしょうか?
そこで今回は『ハムスターも生理で出血するの?子宮や尿路系の病気の可能性が?!』をテーマにお届けします。
どうぞ最後までお付き合いください。
ハムスターに生理はあるの?
結論からお伝えすると、生理はありません。
ハムスターの生殖機能は、生後2ヶ月半ほどで成熟し、約生後3ヶ月後からが妊娠・出産適齢期になります。
「早いなぁ」と感じる方も多いと思いますが、ハムスターの寿命は2~3年なのでそう思うと早くはないかもしれません。
生理がないのに、妊娠するのかと思ったのですが、ハムスターは使われなかった子宮内膜は体内で吸収するので、出血は起こらないようなのです。
しかし、4日に1度程度の頻度で臭腺からドロっとした臭液が出ることがあります。
これは発情期以外に出ることはなく、発情期の目印でもありますので、メスを飼う際にはよく観察しておくとよいでしょう。
同じ哺乳類でも違った生態なのですね。
乳白色の液が出ている!?
ゴールデンハムスターなど大型のハムスターには、正常な分泌物として乳白色の分泌物がでることがあります。
発情期のときの分泌物であれば問題はありませんが、ちょっと臭いが強いです。
しかし、発情期でないときには、膿の場合があるので動物病院へ連れて行くことをオススメします。
正常時と比べると少し黄色がかっています。
子宮や尿路系の病気の可能性
生理がないということが分かったわけですが、とすると生殖器からの出血はまた別の問題ということになりますよね。
出血が認められた場合は、何らかの生殖器疾患が懸念されます。
実は、ハムスターは生殖器疾患がとても多い動物なのだそうです。
ここでは、いくつか病気について見ていきたいと思います。
子宮内膜症
特にメスは出産が重なることで、ホルモンバランスの偏りや免疫力低下が原因で発症すると言われています。
外陰部から出血がみられる場合には、子宮内膜症の場合が考えられます。
出血が鮮血であるのが特徴です。
外陰部からの出血は一時的に止まることもあるので、出血部位が分からないこともあります。
よく観察してあげると発見できます。
子宮蓄膿症
子宮内膜に細菌が感染して、膿がたまってしまう病気のことを子宮蓄膿症といいます。
お腹が張り、超音波検査をすると、子宮に膿が溜まっていることが発見されます。
4日ごとにある発情周期により、数日ごとに膿とよく似た正常の膣分泌物が陰部から認められることもあるようです。
膿以外には、水の多飲の一方で食欲低下、脱毛など生殖器以外の部分にも症状がでることもあるようです。
寝床のお尻のあたる部分にオリモノが染みていたり、お尻の方をしきりと気にしているときには、注意が必要ですのでよく観察してみてくださいね。
膀胱炎
人間と同様に、膀胱に細菌が入る病気です。
2歳を超えると高齢と言われるハムスターですが、高齢になると腎機能の低下や免疫力の低下でかかりやすくなるようです。
症状としては、「血尿・尿の悪臭・失禁・多尿や乏尿」といった症状が見られます。
尿管結石・膀胱結石
症状としては、「血尿・オレンジ色の尿・体重減少・貧血症状」が見られます。
原因は、カルシウムなどミネラルの過剰摂取や細菌感染・遺伝だと言われています。
人間と同様に石を取り除かなければ治りません。
ケージ内の保清や正しい飼育をしていれば、発症を避けることができる病気でもあるので、これにはかからないようにしてあげたいですよね。
さて、どの病気も怖い病気の1つです。
ハムスターは痛みなどを訴えられないので、出血していたらすぐに動物病院へ連れて行くことをオススメします。
偽妊娠について
人間の場合にも想像妊娠というワードがありますが、ハムスターの世界にも偽妊娠というワードがあります。
偽妊娠とは、妊娠していないのに、妊娠しているかのような行動をとることです。
具体的には、いつもより寝床を丁寧に作る、少しお腹が膨らむどがあります。
正常の妊娠は、発情周期の4日間で約12~20時間ほどの発情がみられます。
交尾刺激がないときは、不完全性周期としてなにも変化は起こりません。
しかし、不妊交尾の場合でも、ホルモン分泌があり副生殖器に変化が起こり偽妊娠という状態に陥ることがあります。
偽妊娠は、8~10日ほど続きます。
発情までの4日間があるので、12~14日でまた正常の交尾、めでたく妊娠へという運びになるでしょう。
まとめ
・ハムスターに生理はない
・ハムスターの発情期は4日に1度程度
・大型ハムスターの分泌物は乳白色の場合もある
・生殖器から出血している場合には、動物病院へすぐに連れて行く
・ハムスターにも想像妊娠がある
さて、ハムスターの妊娠についても今回は学ぶことができましたよね。
出血しているのを発見するとドキドキしますが、そこは慌てずにどこから出血しているのかをしっかり把握し、動物病院へ連れて行くことが飼い主の責任なのかもしれませんね。
2年~3年という寿命の中でたくさんハムスターと触れ合えると、より楽しい時間が過ごせますよね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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