ベーコンで巻いたりして食べられるアスパラガス。原産地は地中海周辺で、英語ではasparagusと書きます。
栄養も豊富で美味しいですよね。
さて、アスパラガスはハムスターに与えても良いのでしょうか?
実は危険な野菜なのです!
どうぞ最後までお付き合いください。
アスパラガスはユリ科あるいはキジカクシ科の野菜

実は、アスパラガスは「ユリ科」あるいは「キジカクシ科」の野菜で、玉ネギやネギ、ニンニクやらっきょうなどと同じ仲間なのです。
知らなかった方もいるのではないでしょうか?
イヌやネコなどのペットに、ユリ科の野菜を与えてはいけないことはよく知られていると思いますが、ハムスターも同じです。
ただ、アスパラガスはユリ科の野菜の中でも、玉ネギやネギに比べるとアルカロイドという毒素が少ないです。
そのため、与えても大丈夫だという獣医さんもいます。
実際、小動物用のドライアスパラガスも売っています。
しかしアスパラガスには、アボガドと同じく「サポニン」が含まれています。
サポニンは細胞膜を壊す性質があり、血液に入ると赤血球を壊してしまいます。
ハムスターの体を考えてみてください。
とても小さいですよね。
耐性も弱く、少量でも影響が出る可能性は十分あります。
調べてみると死亡例もあるんです(汗)。
当ブログでは危険である以上、与えてほしくない野菜とお伝えします。
中毒症状について
ユリ科の野菜を食べてしまったときには、次のような中毒症状が出ます。
- 貧血
- 下痢
- 血尿
- 震えや運動力の低下
イヌやネコなどのペットは嘔吐の症状もありますが、ハムスターは胃の構造上「嘔吐しにくい生き物」です。
嘔吐している場合は、かなりの重症で手遅れだというケースが多いので注意してくださいね。
中毒になってしまったときの対処法
ここまでお読みいただければ、与える方はいないかと思います。
しかし、床に落ちていたのを気付かずに、アスパラガスを食べてしまった・・・。
様子が明らかにおかしい・・・。
こんなときは、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
ハムスターを診てくれる動物病院は限られていますので、事前に把握しておきましょう。
連れて行くときには、25℃前後を保ちケージのまま、可能なら車で連れて行くことをオススメします。
ケージが大きすぎる場合は、小さな容器に入れて連れて行きます。
ハムスターが安心するので、普段使っている床材など、においがついているものを一緒に入れてあげてくださいね。
ホワイトアスパラガスは?

アスパラガスは鮮やかな緑色ですが、白い「ホワイトアスパラガス」もありますね。
こちらはどうなのでしょう?
緑と白の違いは種類の違いではなく、育て方の違いにあります。
ホワイトアスパラガスは、芽が出る春先に土を盛って日に当てずに育てます。
これは「軟白栽培」と呼ばれる栽培方法です。
また、フィルムで遮光して、マッシュルームのように栽培する方法もあります。
同じアスパラガスである以上「ホワイトアスパラガスもNG」ですね。
アスパラガスの栄養素

さて、アスパラガスをハムスターに与えるのはNGだということはご理解いただけたと思います。
もちろん私たち人間は美味しくいただけますので、最後にアスパラガスの栄養素を紹介します。
【アスパラギン酸】
アスパラギン酸は、アミノ酸の一種です。新陳代謝を促し、疲労回復やスタミナ増強に効果があります。また、利尿作用により腎臓や肝臓の機能回復にも効果を発揮します。栄養ドリンクにも入っているので、聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。
【ビタミン類とカリウム】
それほど多くはありませんが、ビタミン類とカリウムも含まれています。「ビタミンは熱に弱い」というのを聞いたことがありませんか?アスパラガスは、茹でても栄養素が流れないという特徴があります。
【ルチン】
ルチンは穂先部に含まれるフラボノイド色素の一種です。血管を丈夫にするので、高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。
100gあたりに含まれる成分量は次の通りです。
- 水分・・・92.6g
- エネルギー・・・22kcal
- 炭水化物・・・3.9g
- タンパク質・・・2.6g
- 脂質・・・0.2g
- 食物繊維・・・1.8g
まとめ

- アスパラガスはユリ科の野菜である
- ユリ科の野菜をハムスターに与えてはいけない
- アスパラガスを食べてしまうと貧血や下痢などの中毒症状が出る
- 中毒になってしまったときは、すぐに動物病院へ連れて行く
- ホワイトアスパラガスも与えてはいけない
- アスパラガスの栄養素
一見、与えても良さそうな野菜のアスパラガスですが、ハムスターにとっては危険な食べ物の1つです。
ハムスターが「コレ食べられない」なんて言ったり避けたりすることはありません。
誤って食べさせないように注意してくださいね。